「レンジでもトレンドでもない、中途半端な動きが続いてエントリーしづらい…」
そんな場面でよく出てくるのが三角持ち合いです。
三角持ち合いは、次のトレンドが始まる前に現れやすいエネルギー充電中の相場パターン。
形を理解して狙い方を覚えておくと、ブレイク後の大きな一波を取りに行きやすくなります。
三角持ち合いとは?基本の形をチェック
上値が切り下がり、下値が切り上がるパターン
三角持ち合いは、チャート上で
- 高値がだんだん切り下がる線(上からのトレンドライン)
- 安値がだんだん切り上がる線(下からのトレンドライン)
この2本の線で価格が“くさび”のように挟まれていく状態です。
時間が経つにつれて値動きの幅が小さくなり、やがてどちらかに「ドンッ」とブレイクしやすい形になります。
どんなときに出やすい?
三角持ち合いは、例えばこんな場面で出やすいです。
- 大きな指標(雇用統計・FOMC・日銀会合など)の前
- 強いトレンドのあと、一旦エネルギーをためているとき
- 市場参加者の様子見が増えて、売りと買いが拮抗しているとき
つまり、「次の方向性をマーケットが探っている時間帯」に出ることが多いパターンです。
三角持ち合いの種類と特徴
① 収束型(シンメトリカルトライアングル)
一番よく見かけるのが、高値も安値もお互いに近づいていくタイプです。
上値のラインも下値のラインも、ほぼ同じ角度で中心に寄っていくような形になります。
特徴としては:
- ボラティリティが徐々に低下
- 上にも下にも抜ける可能性がある(方向は事前に決めつけない)
- ブレイク後に一気に動きやすい
② 上昇型・下降型の三角持ち合い
ほかにも、
- 上昇型:安値は切り上がるが、高値はほぼ一定(上に抜けやすいパターン)
- 下降型:高値は切り下がるが、安値はほぼ一定(下に抜けやすいパターン)
といったバリエーションもあります。
ただし、「上昇型だから必ず上に抜ける」わけではないので、
あくまで「そうなりやすい傾向」として参考程度にしておくのが安全です。
三角持ち合いの引き方:ラインの置き方のコツ
できるだけ「実体」か「ヒゲの多い方」に合わせる
トレンドラインを引くときは、
- 高値側:直近の山を2〜3点結ぶ
- 安値側:直近の谷を2〜3点結ぶ
というイメージでOKです。
ヒゲがバラバラな場合は、
- ローソクの実体に合わせるか
- ヒゲが多く集まっているところを優先する
ようにすると、意識されやすいラインになりやすいです。
時間足はどれを見る?
FX初心者のうちは、
- 1時間足
- 4時間足
あたりの三角持ち合いをメインで見るのがオススメです。
5分足や1分足の三角持ち合いは「ノイズ」が多く、ダマシも増えやすいからです。
ブレイク狙いのトレード戦略
エントリーポイントの考え方
三角持ち合いの典型的な狙い方は、
- 上値ラインを上に抜けたら「買い」
- 下値ラインを下に抜けたら「売り」
というブレイク狙いです。
ただし、「抜けた瞬間」に飛び乗るとダマシも多いので、
- 終値ベースでラインを抜けたか確認する
- 一度戻ってきた押し目・戻りを待つ
といった工夫を入れると、精度が上がります。
損切りライン(ストップ)の置き方
損切りは、
- 買いの場合:上抜けしたラインの少し下
- 売りの場合:下抜けしたラインの少し上
に置くイメージです。
「どこまで耐えるか」ではなく、
「ラインを明確に割ったら一旦あきらめる」というルールにすると、感情に振り回されにくくなります。
利確目安:三角形の“高さ”を目安にする
よく使われる目安として、
- 三角持ち合いの一番広いところの「値幅」=ブレイク後のターゲット
という考え方があります。
例:
高値 155.00円、安値 154.00円の三角持ち合いなら、値幅1円。
上にブレイクした場合、155.00 + 1.00 = 156.00円付近までをひとつの目標にする、というイメージです。
ダマシを減らすためのチェックポイント
ポイント① 出来高・ボラティリティの変化
(FXの場合、出来高が直接見えないことが多いので)
- ローソク足のサイズが急に大きくなったか
- 一方向への連続した足が出ているか
をチェックすると、「本気のブレイク」かどうかのヒントになります。
ポイント② 経済指標・要人発言の前後
三角持ち合いが指標直前にできているとき、
- 指標「前」のブレイク → ダマシになりやすい
- 指標「後」のブレイク → 本格的なトレンドになりやすい
という傾向もあります。
特に雇用統計・FOMC・日銀などの前後は要注意です。
ポイント③ ローソク足の形に注目する
ブレイク直前・直後に、
- 長い上ヒゲ・下ヒゲが連発している
- 実体が小さくて方向感がない足が多い
といった状態なら、まだ「方向が決まっていない」可能性が高いです。
無理に仕掛けるより、「はっきり抜けてから」でも十分間に合います。
初心者がやりがちな失敗パターン
① 早すぎる飛び乗り
ラインに近づいただけで、
- 「もうすぐブレイクしそう!」
と先回りして飛び乗ると、結局レンジ内に戻されて損切り…というパターンになりがちです。
「抜けたことを確認してから入る」くらい、少し待つ意識を持つと、ダマシを減らせます。
② レバレッジをかけすぎる
三角持ち合いのブレイクは、大きく動くことも多いですが、
だからといってロットを何倍にも増やすと一撃退場コースになりやすいです。
いつもと同じ、もしくは少し抑えめのロットで、「数回のトレードでトータルプラス」を目指すほうが安定します。
③ どちらに抜けてもいいように「両建て」する
「上抜けたら買い、下抜けたら売り、両方入れておけばどっちかで勝てるでしょ?」
と考えて両建てすると、
- レンジに戻されて両方のポジションが傷む
- どこで決済していいか分からなくなる
など、メンタル的にも複雑になりがちです。
初心者のうちは、「どちらか一方向だけ」に絞るほうがシンプルで続けやすいです。
まとめ:三角持ち合いは「待つ力」を鍛えるパターン
三角持ち合いは、
- 売りと買いがぶつかり合っている「我慢比べ」の時間
- 次のトレンドに向けてエネルギーをためている状態
と言えます。
ポイントを整理すると:
- 高値・安値にラインを引いて、三角形の形を意識する
- ブレイクは「抜けてから」でも十分間に合う
- 指標前後・ヒゲだらけの動きはダマシも多いので慎重に
- ロットを上げすぎず、同じルールで淡々と続ける
三角持ち合いを「チャンスが来るまで落ち着いて待つ練習」として使えるようになると、
トレード全体の質もぐっと上がっていきます。
※本記事の内容は投資助言ではなく、あくまで一般的なチャートパターンの解説です。最終的な投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
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