「仕組みが分からないから不安…」を解消するために、事例→回避策の順で最短コースだけをまとめました。最後に練習ドリルも置いてあります。
TL;DR(要約)
- 用語は「値段の単位=pip」「数量=ロット(通貨数)」「売買コスト=スプレッド」「保証金=証拠金」だけ押さえればOK。
- 発注方式は「成行・指値・逆指値(ストップ)」+OCO/IFDを使い分け。
- スワップは“金利差の受け払い”=日次コスト/収入。
- 約定フローは「あなた → ブローカー → 流動性提供者」。混雑時はスリッページが起きやすい。
- 失敗は「指標直後の成行」「損切り未設定」「逆行での長期保有」から生まれやすい → 回避策を事例で解説。
1. 用語ミニ辞典(まずはここだけ)
用語 | 一言で | 具体例/メモ |
---|---|---|
Bid/Ask | 売値/買値 | 例:USDJPY Bid 147.460 / Ask 147.470 |
スプレッド | 売買の差=実質コスト | 上の例なら 1.0pip(=0.01円) |
pip | 値動きの最小単位 | JPYペアは通常 0.01円=1pip(0.001円は“ピピット”) |
ロット | 取引数量の単位 | 海外多くは10万通貨、国内は1万通貨や1千通貨 |
証拠金/レバ | 立てるのに必要な保証金/倍率 | 大きすぎるとロスカットの危険 |
損切り/利確 | 逆指値/指値の決済注文 | 入る前に置くのが基本 |
スワップ | 金利差の受け払い(日次) | 長期になるほど効いてくるコスト/収入 |
目安:USDJPYの1万通貨で1pip ≒ 100円、1千通貨で10円、10万通貨で1,000円。
2. 発注方式と“使い分け”【事例と回避策】
基本の3つ
- 成行(Market):今すぐ約定。
- 事例:指標直後に成行で買ったらスプレッドが急拡大、想定より高い価格で約定。
- 回避策:重要指標の直前直後は成行を避ける/建玉を軽く。
- 指値(Limit):指定価格“以下で買う/以上で売る”。
- 事例:147.50で買い指値→到達後に反発して刺さる。
- 回避策:根拠のある押し目/戻りに置く(直近高安・EMA・フィボ等)。
- 逆指値(Stop):指定価格“以上で買う/以下で売る”(ブレイク用&損切り)。
- 事例:上抜け狙いの買いストップ→ダマシで反転し損切り。
- 回避策:「抜け→戻り→再上昇」の戻りを待つ or OCOで利確/損切り同時管理。
拡張
- OCO:利確(指値)と損切り(逆指値)を同時に。
- IFD/IFD-OCO:エントリーと決済を同時予約。外出時に便利。
- トレーリング:価格に追随してストップを自動で切り上げ/下げ。
3. スワップ(金利差)の実務
- 仕組み:2通貨の金利差に応じて毎日受け取り/支払いが発生。ブローカー条件で変動。
- 事例:金利高通貨を逆行のまま保有して支払いが積み上がり、含み損+日次コストで撤退。
- 回避策
- 日次コスト=(1日あたりスワップ)×(通貨数)を先に試算
- トレンドと同方向で持つ(逆行で長く持たない)
- 週跨ぎは3倍デー(多くは水→木)に注意、長期は低コスト口座を選ぶ
4. 約定フローを図解で理解(なぜズレるの?)
あなた(端末)
↓ 注文
ブローカー(サーバー)
↓ ルーティング
流動性提供者(銀行/ECN)
↓ マッチング → 約定価格が返る
- 混雑(指標・早朝)や薄商いでは、希望価格に対しスリッページ(ズレ)が発生。
- モデル:
- STP/ECN:外部LPへ直結。市場状況の影響を受けやすいが透明。
- DD(相対):社内でカバーする場合も。スプレッドや約定の傾向は約款で確認。
- 回避策:
- 指標直後は新規を避ける/小さくする
- VPSや安定回線で遅延を減らす
- 重要な局面は逆指値+OCOで機械管理
5. 典型的な失敗と回避策(ケーススタディ)
ケースA:雇用統計直後の“成行”
- 失敗:スプレッド拡大+スリッページで想定外の価格に。
- 回避:取引しない or IFD-OCOで事前に設置/サイズ半分。
ケースB:損切りなしの保有
- 失敗:ニュースで急落→口座が大きく毀損。
- 回避:入る前に逆指値を必ず置く。1%ルールでロット管理。
ケースC:高スワップ通貨を逆方向で長期
- 失敗:含み損+日次コストで雪だるま。
- 回避:日次コストを見積もる/トレンドに沿う/時間ストップ(想定波形が出ない時間でクローズ)。
ケースD:週末のギャップ
- 失敗:月曜寄り付きで窓→ストップ飛び。
- 回避:原則持ち越さない。持つなら建玉半分+広めの構造型ストップ。
6. 練習ドリル(デモ推奨・5本立て)
設定:USDJPY 現値 147.50、直近高値 147.80、直近安値 147.20、ATR(14)=0.25円(25p)
- 押し目買いの指値
- 147.35に買い指値、損切り=直近安値外の147.17、利確=147.80(OCOで同時予約)
- ブレイク用の逆指値
- 147.82に買いストップ、戻り待ちで147.80に指値で買い直すIFDプランも試す
- 戻り売り
- 147.70で売り指値、損切り=147.86、利確=147.30
- トレーリング
- 含み益20p到達でストップを建値に、以降10pごとに追随
- ロット計算(1%ルール・国内1万通貨)
- 口座20万円、損切り20p → 許容損失2,000円 → ロット=2,000÷(20×100)=1.0ロット
できたら取引記録にキャプチャとともに残し、翌日に改善点を1行で書く。
7. 取引前チェックリスト
□ 指標カレンダー確認/持ち越し禁止の時間帯?
□ ロット=(残高×1%)÷(SLpips×1pip価値) で計算済み
□ 逆指値(損切り)と利確はOCOで先に置いた
□ 成行はボラ拡大時は使わない/サイズ縮小
□ 抜け→戻り→再始動の形を待つ
まとめ
- 仕組みが分かると、失敗の原因と回避策が見える。
- まずは成行を乱用しない/損切りを先に置く/1%ルールの3点から。
- ドリルをデモで反復 → できたら小ロットで本番へ。
免責事項
本記事は情報提供であり、投資助言ではありません。取引は自己責任でお願いします。スプレッド・約定力・スワップ条件は各社最新情報をご確認ください。
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